2007年2月 涅槃会(ねはんえ)

 二月に入りましても寒いと感じる日は数日で、ほとんど日中は小春日和と言っていい暖かな冬を過ごしています。こちら信州では、水仙が眩しい程の黄色を咲かせています。皆様はいかがお過ごしですか?
 さて今月は、全国的に行われています仏教行事、『涅槃会』についてお話させて頂きます。
 涅槃会とは2月15日のお釈迦さまがお亡くなりなった日に、その徳をしのぶ法要や行事を言います。お寺では涅槃図(お釈迦さまが亡くなられたときの様子を描いた大きな掛け軸)をかけ、特に『仏遺教経』(ぶつゆいきょうぎょう)というお経をとなえ供養します。このお経はお釈迦さまが亡くなる直前、弟子達に説いた最後の説法であったといわれています。私も先日、地域の行事としての涅槃会にまねかれました。お経が終わり、ご婦人方が料理を用意し一緒に頂くのですが、その時に一緒に作られるのが「やしょうま」と呼ばれる団子です。地域によっては「涅槃団子」とか「花草だんご」などと呼ばれいます。食紅を使って米の粉を青・赤・白・紫等の五色に色分けし、それを丸めて棒状にのばして5ミリ程の厚さに輪切りにしていくと綺麗な花飾りのような団子の完成です。最後に蒸してお供えします。
 この「やしょうま」を涅槃図の前にお供えし、お釈迦さまのありがたい功徳を「やしょうま」に分けてもらうのです。これを食べることで無病息災のご利益があり、厄除けになるともいわれています。
 今年も「やしょうま」のお陰で、健康に過ごすことが出来そうです。皆様の地域ではいかがですか?

当山副住 合掌
 


著作・版権  龍顔寺ー無断転載を禁じます。
2004   C) Copyright by Ryugan-ji  All rights reservrd.